私たちの国際交流(35)を掲載しました。

美越宣男さんのこと

美越さんとは10年程前に出会い、その時すでに社会人日本語教室の代表をされていたので今回の代表を退かれるとの知らせに突然のことで本当に驚いた。勢力的に取り組まれていたのでご本人も退かれるという決断にはさぞかし悩まれたでしょう。代表という立場からボランティア指導者と多くの外国人受講者との組み合わせに常に気を配り、全体の把握にご苦労されていた。久し振りに教室にやって来る受講者には「どうや元気にやっとるか!」と背中をバンッと叩き、美越さん流のコミニケーションをとっておられた。美越さんを日本のお父さんのように慕う受講者もかなりいたように思う。日本語教室の他にイベントのボランティア、北名古屋市と友好提携のある韓国・台湾の草の根交流海外派遣事業等でも大変お世話になった。全てに於いて常に全力投球で私利私欲なく取り組んでおられる姿を見て頼もしくも思っていた。

協会開催のイベントでは誰よりも早く会場に来て、設営や周りのボランティアに気遣い、全力で活動され最後まで見届けておられた。美越さんならではだと思う。

草の根交流海外派遣事業では何度かご同行させていただいたがその折にも訪問先で積極的に交流され、親交を深められていたのがとても印象に残っている。

誰にでも分け隔てなく常に気遣い接する姿は真似のできないことだとつくづく思う。張りのある大きな声でユーモアのある大阪弁を話し、広い視野を持ち、努力家である。ご自分の信念を持ち、一本筋の通った「大阪のおっちゃん!」それが美越宣男さんだ。「どないでっか!」とたまには教室を覗いてほしい。

九之坪 村下京子