我が家の国際交流

初めて我が家に寝泊まりした異邦人はソウルから来た3人の女子大生であった。共通の話題はボーイ・スカウトに関することだけ。彼女たちの情報は事前にほとんどなかった。それでも食事の時にはさすがに賑わった。あれやこれやと話が弾んだ。味噌汁は大丈夫だが、吸い物は皆苦手であった。濃い味でないと、受け付けないようである。見知らぬ人と打ち解けるには食事に限ると再確認。

彼女たちはボーイ・スカウト愛知県野営大会に参加するためにやってきた。我が家から大会に見学に出かけていった。韓国からはローバー(大学年齢)クラスとの交流もプログラムにとの意向が寄せられていた。我が団と半田のローバースカウトを我が家に呼んで、彼女らと交流会を開催した。

残念ながら、彼女達の会話力不足で活発な話し合いはできなかった。それでも、日本のローバー活動の大筋はつかんでいったようである。滞在中、座敷ではお茶の作法や着物を着たり、雛人形など日本文化に触れさせた。

年頃の娘さんを3人も預かることは、責任感で気が重かった。断りたかったが、3人が寝泊まりするスペースは十分あったので応じたに過ぎない。だが、これで終わらなかった。その後、何人の韓国の子どもたちが我が家でステイしたことだろう。3人の女学生の受け入れが序曲になるとは想像だにしなかった。

当時、「マインド」という海外と交流する団体がこの地にあった。会員でもない我が家が協力する羽目に。孫のような子ども達との生活は夫婦には随分な刺激となり、毎回楽しい思い出となった。名古屋のスポットを韓国の子ども達に逆に教えられたほどである。

韓国でも日本のコミックが放映されており、テレビ番組に関心を持っていた。特に「コナン?」という番組で日本語を覚えると言って、我が家でも熱心に観ていた。このコミックは購入しプレゼントした。様々な記憶が今も残っている。

山田 建二

私たちの国際交流17

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